キヌガワ

戦後の建築教育においてはプライバシー重視が叫ばれ、子供にも一部屋づつ与える事が推奨された結果、他人と空間を共有することが不得意な人格が形成されて自己主張の強い子供が増えた気がします。
ヨーロッパ、特に英国では産業革命以降にテラスハウスの様に個室を持った住宅が増えたが、これは個人の自我確立のために時代の要求と合わせて暮らし方を長年かかって変えてきた結果であり、欧米人の人格形成に寄与したと私は考えています。一方、日本のように戦後急に日本の文化を無視して個室化を推し進めた結果が人格形成の上でよくない方向に向いていると思われます。
日本人の古来からある農村の住まい方は東南アジアにルーツがあるように思われます。
インドネシアのある部族は分散型住居に住んでいます。敷地内の庭を中心に周囲に寝室や食堂や台所といった目的別に家を建て、庭の中心には祠を作り精神的な支えとしています。このように
屋根の掛かってない部分の庭や祠・日の光・空気・水といった自然をも一体に家として機能させています。
この様な共有物である神と太陽と水を中心に自然と触れる農業を営む生活を集団で行う事に、空間を共有する新しいコレクティブな生活を実現させる可能性があるのではと考えます。


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コメント
独立した建物と長屋の様な建物が配置されていますが使い方は?
「tomo 」 2007/03/ 1(木) AM 10:33
畑の北側に配置した独立型の建物は農村型の建物です。
特徴として、炊事や食事ができ、土足のまま出入りの出来る土間があり、前庭にある農作業用の庭と一体で使用できるようになっています。
畑の南側に配置した長屋型のロングハウスはスタジオとして使用します。スタジオにも居住できる設備はありますが、目的としては本を読んだり、自分の趣味や仕事などの農作業以外の都会でやっていた知的な活動を続けられるようなスペースとしての使用を考えています。
農村型の住居で寝起きして、朝は畑仕事をしてからシャワーを浴びて、着替えてスタジオに出かけていき、夕方、畑の中を通って住居へ帰るというイメージを持っています。
「KINUGAWA 」 2007/03/ 1(木) AM 10:46
どういう人達が集まることを考えていますか?
「SIMA 」 2007/03/12(月) PM 03:15
定年退職や早期退職した人達でまだまだ元気で何かしたい人達やリタイア後は農業をやりたいという高齢者が集まって集団で暮らすことを想定しています。中心に農地を配して
それぞれが畑で様々な作物を作り、農作業以外の時間はそれぞれが好きな事をすればいいと考えています。
「KINUGAWA 」 2007/03/12(月) PM 04:32
住宅とスタジオの数が合わないのはどうしてですか?
「tomtom 」 2007/03/16(金) PM 03:20
農作業だけでスタジオは必要ない人もいますし、農業だけをやりたい人や
農作業を通じて友達を作りたい人。ほかの仕事の合間に農業をしたい人等、いろいろな人が集まって暮らすことを考えています。
建築家がコミュニティーを演出するのではなく、農機具の貸し借りや作物の物々交換を通じて人の輪ができると思います。いづれにしても農作業がコミュニケーションの中心になればいいなと思っています。
「KINUGAWA 」 2007/03/16(金) PM 04:55
なぜ農業中心に考えるのですか、何かメリットはあるのですか?
「tomo 」 2007/03/26(月) AM 11:12
農作物を作って自分で食べる、ほかの人に分けるという実利的な面も大きいですが農作業という手足や指先を動かすことは脳に刺激を与えて体全体を活性化させることができます。脳で考えたことで体全体を活性化させることはできません。都会での生活では体験できなかった暮らしを体験することで健康的な老後を送れると思います。
「KINUGAWA 」 2007/04/ 3(火) PM 06:48
住居とスタジオが一つにまとまってないのはなぜですか?
「GON 」 2007/04/17(火) PM 12:00
住まいとドア一枚隔てて仕事場があると、どうしてもパジャマのまま仕事をしたりしがちです。一度外へ出て共同空間を通って仕事に行くことで着替えもするでしょうし、女の人ならば口紅の一つもつける気持ちになります。そういう気持ちの切り替えが分散型のいい所だと思います。
「KINUGAWA 」 2007/04/17(火) PM 12:56
スタジオはなぜ長屋型になっているんですか?
「GON 」 2007/04/27(金) PM 05:34
スタジオは東南アジアの部族のロングハウスの形をしています。血縁でない地縁で結ばれた人達が互いに寄り添うように隣に次々と家を建て、長屋のように連なったのが起源ではないかと思われます。それぞれの家は一段下った位置に前庭と呼ばれる廊下を所有しています。前庭は各家ごとにアーチ上の仕切りを持っていて、意識的に所有区分を示しています。
さらに一段下がった位置に何ヶ所かの露台と呼ばれるテラスを持っているのが特徴で、人々は前庭を通ってそれぞれの家に入るようになっています。
この前庭部分を人が通りかかれば世間話もするでしょうし、いろいろな趣味や仕事の必要上からもコミュニケーションが生まれると思います。少し親しくなれば前庭にイスやテーブルを出して一緒にお茶を飲んだり、スタジオに招き入れたりするでしょう。露台に何人かが集まっていれば、自分もいってみようという気になるかもしれません。
「KINUGAWA 」 2007/05/ 8(火) AM 10:28
門が4ヶ所あったり、真ん中に祠があるのはどんな狙いがあるのですか?
「jon 」 2007/05/21(月) AM 11:51
入り口に門があるということは、そこを通ることによって自分たちのテリトリーである空間を共有していることを意識させますし、祠(ホコラ)があることで農作物の収穫祭や長寿を祈願にした祭なども自然発生するかもしれません。
「KINUGAWA 」 2007/05/21(月) PM 04:09